2011-11-21

496 新政権で生まれ変わるつもりのスペイン 22-11-2011(火)

一昨日日曜日は前倒し総選挙。下馬評通り野党第一党の大衆党(PP)が単独過半数の圧勝で7年振り与党に返り咲き。 
 実は7年前まで2期連続与党で、7年前の総選挙でも圧勝のはずが直前のアルカエダの列車テロで世紀の大逆転負けを喫した(コルムナ101&102&103)、本来なら7年前からずっと政権を維持して来たであろうはずの大衆党(PP)が今回7年振りに鬱憤を晴らしたことになりました。
 もっとも、7年前とは違い、随分経済状態が悪くなったスペイン国民がこの7年間与党だった社会党(PSOE)政権に鬱憤を晴らしたと言った方が当っているかも知れません。 
 要するにユーロバブル崩壊に伴う大不況の南欧ぐうたらクラブの各政権は国民に愛想を尽かされて、今回のスペイン総選挙で総て政党が代わったことになります。一連の流れですね。
 その一連の流れが気合の入ってない垂れ下がった蚊取り線香みたいな負のスパイラルの一途だとすれば、これを上方修正するのは至難の業みたいな確かな予感がします。 

 人が変わらなければ社会は変わらない。-----或る昔の偉い人

 もうすぐ新首相に指名されるラホイ大衆党(PP)党首も早速『No hay milagros(奇跡はない←直訳:経済がすぐ良くなる魔法がある訳ではない)』と釘を刺すところは患者の重篤さを十分認識している主治医みたいなものかも知れません。
 このビデオに何人かグラナダ市民のインタビューが出て来ますが、いずれもタイトル通り『大衆党(PP)が国を立て直してくれることを期待する』と言う趣旨のコメントばかり。街で急にマイクを向けられて他に言い様もなかったとは思いますが、やはりミクロなくしてマクロなし。
 ミクロの病状が好転すればマクロの健康状態も好転し、ミクロの細胞が癌に冒されればマクロも癌になる。国民と国家も・・・。ただ、それだけのことなんですけどね。

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