2010-11-15

447 さすがはスペイン人外交官 16-11-2010(火)

 先週の地元新聞によれば、筆者の地元グラナダ県民の平均負債額は2001年度一人当り平均9300ユ-ロ(約108万円)だったのが、今年2010年は29300ユ-ロ(約345万円)に膨れ上がっているとのことでした。
 日本のどこかの県民の平均負債額がいくらかは知りませんが、これは働く年代人口だけではなく、何と乳飲み子から老人までの総人口の頭数で割った平均値だそうです。もちろん、月賦販売とか、何年も先までの住宅ロ-ンとか、銀行からの借入金など総て含んだ額なのでしょうが、それにしても、この総額を労働年代人口の頭数だけで割ると、これはもう返済不可能な額に近いかも知れません。
 ユ-ロ導入が2002年でしたから、これは関係ありそうですね。同時にスペインでも必ずしも生きるために必要のない携帯やインタ-ネットが普及し始めた頃でもあり、おまけに自らの強欲でユ-ロバブルに踊って踊らされた時期とも重なります。
 数字は嘘を吐きません。これらの反映であることは明白です。

 塔を築こうとする時、まず座って、完成に十分な金があるかどうか、その費用を計算しない者があなたがたの内に一人でもあるでしょうか。基礎を築いただけで完成出来なかったら、見ていた人はみな彼をあざ笑って、『この人は、建て始めはしたものの、完成出来なかった。』と言うでしょう。-----或る昔の偉い人

 借金する前ならなお更のはずですが・・・。一つ諺をご紹介しましょう。
 ドイツ人は走る前に考える。イギリス人は走りながら考える。スペイン人は走ってから考える。
 借金も結婚もそうなのがスペイン人です。この諺は以前も引用しましたが、今回検索してみると、これは何とあるスペイン人外交官の母国への自戒的な意味を込めた文章だそうです。確かに大当たりです。詳しくは・・・
 金銭社会に生きる以上価値観がある程度金銭になるのは理解出来ますが、それと金銭物品こそ人生の総てと勘違いして飛んで火に入ることは全く別次元の問題じゃないですか。
 誰が誰をあざ笑うのか・・・。こんな皮肉な見方も出来ないことはないのが人生かも知れません。
 金以外の物に価値観を持つだけでこんな低次元マネ-ゲ-ムは回避出来るんじゃないでしょうかね? 

0 件のコメント: