2010-06-14

425 大音響スペインの救急車 15-06-2010(火)

 これは実際体験しなければ分からないことなのですが、スペインの救急車のサイレンは空襲警報並みにうるさいのです。しかも、グラナダ市役所横の市のど真ん中の日本語情報センタ-前は一日30台ほど無礼講で通り過ぎます。日本人から見れば人間の聴覚の限界を超えている大音響なのですが、道行く一般スペイン人市民は気になる様子さえなし。どうやら生まれつき鼓膜の分厚さが違う様です。
 以前ロ-マに行った旅行者の話によれば、ロ-マも一日中救急車のサイレンが大音響で鳴りっ放しとか。スペインとイタリアはことばも国民性もほぼ同じなのでこの現象は頷けます。
 ところが、大半は患者が乗っていないし、急いでもいない!? ただ単に信号飛ばしにやっているだけ!? 日本でもそう言う話を昔聞いたことがありますが、そう言えば日本語情報センタ-の真下で救急車が来たなと思ったら急に大音響サイレンが良く途切れます。こんな所に急患がそんなに頻繁にいる訳はない、と思ったら、赤信号をすり抜けたと同時にサイレンを切って、10数秒後次の赤信号でまたそこ退けとばかりに鳴らし始める!?
 早い話が身勝手そのもの。身勝手する方もされる方も、類は友を呼んで少しも波風立たないところがこの民族の凄いところかも知れません。
 ところが、先週いつもの様に22時ヌエバ広場にフラメンコの送りに行くと、サイレンを鳴らさずに忍び寄る救急車1台。少しは倫理観のある赤十字隊員もいるじゃないかと感心していると、筆者がいたすぐ横の居酒屋の入口に横づけ。よく見れば床に誰かぶっ倒れている。急患がいるならサイレン鳴らして来いよ!?
 こうなると一体何が何だか分かりませんが、とにかくバカボンのパパ並みに賛成の反対なのだとしか説明がつかないことの多い国でもあります。サイレン鳴らさず遅れた分だけ初期対応が遅れて死んだらどうするんだとか微塵も考えていない様子。しかも、その横では飲み客達が何も起こってないかの如くわいわいガヤガヤ酒に興じている!?

 自分のことだけではなく、他の人のことも顧みなさい。-----或る昔の偉い人

 筆者は日本にいた頃少しだけサ-ビス業の仕事をしたことがあります。よく朝礼で『サ-ビス精神のない人にサ-ビス業は向かない』と言われたことを思い出します。
 だったら、人命救助の精神のない人に人命救助の仕事は向かず、相手を顧みる精神のない人に夫婦生活は向かないことになります。
 先週も日本人女性とスペイン人男性の離婚の話を聞きました。日本人とスペイン人の国際結婚の離婚率は8割と聞いていますので何も驚くことはありません。
 注意していなければ聞き流してしまいそうな美辞麗句の〝他の人のことも顧みなさい〟ですが、良く考えてみれば多くの社会問題は我先にと他の人のことを顧みない精神の産物だらけだとも言えます。
 顧みればそこに人生のヒントがある様な気がします。誰をどこを何を顧みるのか? これは人生のテ-マかも知れません。
 日本がカメル-ンに勝ちましたね。やりゃあ出来るじゃないか!?

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