2010-04-06

389 早過ぎるぞ、フランシスコ!! 06-04-2010(火)

 今月2日未明日本から戻りました。そして、翌3日10:50電話が鳴りました。
 それは近代ギタ-の開祖アントニオ・デ・ト-レス:Antonio de Torresのひ孫、筆者の大の友人でもあった南スペイン、アルメリア市郊外在住のフアン・フランシスコ・サルバド-ル:Juan Francisco Salvador氏の姪の夫から10:10氏の逝去を知らせるものでした。帰国前日の3月18日に病室に居る氏と電話で話したのが最後になりました。
 暮れも押し迫った昨年末に横隔膜に癌が発見された時に既にかなり進行していた様で、それから約100日の闘病生活でした。
 多忙で生産台数が極めて少ないフランシスコ(通称)のギタ-を筆者は遂に所有することはありませんでしたが、フランシスコとはギタ-を超えて人生を語り合った仲でした。現代ギタ-製作界では珍しく金に対する潔癖さに誠実な人柄。いい奴ほど60過ぎで若死にするのは正に人生の皮肉かも知れません。
 日本にはそれほど入って来ませんでしたが、筆者の先輩の吉川二郎氏が愛器としてコンサ-トに録音にと使っています。
 曾祖父のトレ-スの最も鳴るギタ-は当時の愛好家達の間でLeona:レオ-ナと呼ばれ、当方のスペインギタ-振興会レオ-ナもひ孫のフランシスコと知り合ったからこその命名でした。
 実は最近当方のギタ-も充実して来ましたので、フランシスコに名前だけの名誉顧問になってもらい、その推薦文を日本語訳と共に当サイトに掲載をお願いする矢先の出来事でした。こう言うのを正に矢先と言うのでしょうか。
 今後とも故人ならこうしたのではないか、こう言うだろうとあれこれ想像しながらスペインギタ-振興会レオ-ナは活動して行きたいと願っています。

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