2008-09-15

310 良いタッチと良い音は右手各指の独立性から:総括(2) 16-09-2008(火)

 誰でも演奏時間が経つに連れて音は小さくなって来ます。運動選手も試合の経過と共に筋力脚力握力は段々落ちて行くことを思えば、これは当然のことです。そして、音が小さくなれば音を大きくし様と力を込めてますます疲れて音がかすれる悪循環。まるで学生時代最後は根性で走り抜いたマラソン大会の様です。
 しかし、疲れて音が小さくなったら、いえ、爪が弦に引っ掛かったり、音が金属音的になったり、こう言った総ての場合に共通する解決策は、こう言う時こそより力を抜くことです。そうすれば力みが取れて指先はすっきり弦を弾き抜け、音量は増し、音もきれいになります。最小の力でです。力を抜けば抜くほど右手各指の独立性が増すからです。ただし、軸をぶらさずに。軸がぶれているのにただ単に軟体動物みたいにフニャフニャでは音もフニャフニャです。
 そのためにはギタ-における右手はimaではなくpだと意識を根底から変えること。そして、軸をぶらさず力を抜いてpを踏み込むことに意識を置きましょう。imaはむしろ忘れる位でも構いません。人間忘れたところに力は入らないことになっているのです。力が入らなければ独立性が養われます。
 指先やタッチのことなど忘れてしまうこと。これが意外と良いタッチ、良い音の秘訣なのです。

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