2008-08-25

307 良いタッチと良い音は右手各指の独立性から(4) 26-08-2008(火)

 昨日少しクラシックギタ-を独学で学んだと言う団塊の世代の日本人男性旅行者が日本語情報センタ-にやって来ました。じゃあ何か弾いてみて下さいとお願いしたところ、予想通り音が小さい。いわゆる典型的な日本人的な弾き方だとお見受けしました。
 最近のコルムナとの兼ね合いもあり、煽ててしばらく弾き続けてもらい、モルモットの如くその右手を観察させてもらいました。
 まず、独学の割には外見のフォ-ムは教則本通り完璧。それでは何故良いフォ-ムなのに音が小さいのか? これが最近のコルムナのテ-マでもあります(コルムナ304~)。
 良いフォ-ムで音が小さいことはベンツを市内40Kmで安全運転しているのと同じです。高速で100Km以上ブッ飛ばして、坂で登坂力を試さずしてどうして車の良し悪しが分かるでしょう? この男性は良いギタ-を捜しているらしく、今回マドリ-ドのある製作家に8000ユ-ロ(約130万円)と言われたそうですが、どんな名器も大きな音で弾かなければ名器の持ち腐れです。見た目は品行方正な安全運転で一生涯40Km以上で走ることが無いとすればベンツの持ち腐れと同じことです。
  さて、この男性の右手の見た目のフォ-ムは完璧で、しかも音の小さな奏者にありがちな右手の上下左右の微動も殆どありませんでした(こう言う人は希望があります)。それではどうして音が小さいのかと親指に目をやったところ、案の定でした(続く)。

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