2008-05-05

317 遂に御用・・・か!? 06-05-2008(火)

 今月一日から遂にスペインでも無免許運転が犯罪となるべく新刑法が発効した。日本では誰も漫才としか思わないだろうが、自動車が発明されてから先月末日まで未だかつてスペインでは何と無免許運転は見つかっても注意のみで一切の罰則が存在せず、しかも、21世紀の現在でも全国平均で6台に一台が無免許だと言うのだから、やはり情熱のスペインである。
 それも今からは見つかれば720ユ-ロ(約12万円)の罰金。ま、これも何かにつけEU並みになって来ている一環なのだろうが、そうでなければいつまでもこの常軌を逸したスペインの常識が罷り通っていたことは想像に難くない。実はコ-ヒ-の自販機で紙コップが出ず、コ-ヒ-垂れ流しなのは大量無免許運転と密接な関係があるのである(先々週のコルムナ)。
 そして、いきなり全国各地は交通ラッシュのメ-デ-連休。相当数の無免許運転の車が走っていることは間違いないのだが、逮捕者が続出どころか、単に新刑法が発効したこと以外大したニュ-スになってもいない。確かに若干の逮捕者のインタビュ-はあったが、やたら罰金が高過ぎると言うコメントに終始!? 或いは、教習所が特需に沸いているとか、警察が押し寄せる免許申請者の対応に四苦八苦しているとか言ったニュ-スも皆無!?

 小さなことに忠実な人は大きなことにも忠実であり、小さいことに不忠実な人は大きなことにも不忠実です。ですから、あなたがたが不正な富に忠実でなかったら、誰があなたがたに真の富を任せるでしょう。また、あなたがたが他人のものに忠実でなかったら、誰があなたがたにあなたがたのものを持たせるでしょう。-----或る昔の偉い人

 これ位のこと~と当のスペイン人無免許ドライバ-は思っているのでしょう。日本人からすればこれが些細なことかと驚愕しますが、スケ-ルの違いはあれ、どこの国でも誰でもこれ位のこと~と日常生活で容易に受け流していることはあるものです。しかし、些細なことこそ忠実不忠実の試金石であるとすれば、小さな親切大きなお世話は別にして、やはり、紙コップ一つの扱いにおいてさえ意外や忠実さが要求されるはずです。
 無責任に無頓着に無免許に振舞えば、自らの意に反して最後は回り回って貧しくなるのが世の常かも知れません。無の種を蒔いて有の収穫があるはずがないのです。

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