2007-11-04

265 左手各指の独立性の結びも歌心 30-10-2007(火)

  思う様に左手の指が届かない、押さえ切れない、開かないなど、ギタ-奏者なら誰でも抱える悩みです。それは一言で言えばこのところ懸案の“左手各指の独立性”がないからだと言えます。

 昔からの読者はご存知でしょうが、“スペインギタ-週間コルムナ”では便宜上基礎を“情緒的基礎”と“肉体的基礎”に分けて考えています。情緒的基礎は究極のところ歌心であり、肉体的基礎の行き着く所は右手左手共に結局各指の独立性だと言えます。

 筆者ももう26年前に『ホセ・ルイス・ゴンザレス・ギタ-・テクニック・ノ-ト』を通じてこの各指の独立性と言う言葉に出会っていますので(コルムナ246&247)、いつかはギタ-コルムナで扱いたいと温存して来た大切なテ-マでもあった訳です。

 ただ、この教則本に書いてある単調な指の鍛錬を毎日根気良く繰り返せば各指の独立性が得られるとは思わないことです。教則本だけ見るとどうしてもそう言う錯覚に陥りがちです。ホセ・ルイス・ゴンザレス先生は実際に自分で実行したことを書いて後世に残したのでしょう。他の大ギタリスト達も我々ならすぐに嫌気が差す様な基礎練習の数々をこなして上達したからそれを自らの教則本に書いている訳でしょう。確かに才能豊かな人なら単調な基礎練習の繰り返しでも上手くなるのでしょう、彼ら自身が意識さえしていないその歌心故に。しかし、我々一般庶民はそうは行きません。

 真似すべきは練習メニュ-や爪の形ではなく歌心。歌えない? そりゃあ、有名ギタリストみたいにゃ歌えません。しかし、歌ったほどに、歌心ほどに左手各指は独立性を増して来ます。もちろん、優先順位は『情緒的基礎 > 肉体的基礎 』なのです。これを真に尊重すれば“右手も左手も使っている指以外は徹底的に休んでいること(同247)”が出来て来るはずです、歌心なりに。

 来週からは右手各指の独立性です。 

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